MMM-Streamは、独自のアルゴリズムによってPCM信号を1bit DSDデータに変換し、後段のMMM-Conversionに送り出します。その過程において行われるオーバーサンプリング、デジタルフィルター、ΔΣモジュレーター、ノイズシェーパー、ディザー、レゾネーターなどの処理を全て自社開発のアルゴリズム、パラメーターで行うことにより、マランツの理想とするサウンドを具現化しています。また、デジタルフィルター、ノイズシェーパー、ディザー、レゾネーターについてはユーザーによる設定の切り替えができ、24通りの組み合わせから好みに合わせて音色を調整することができます。MMM-ConversionはMMM-Streamから入力される1bit DSD信号をアナログFIRフィルターによってダイレクトにD/A変換します。極めてシンプルかつ高品位な回路でD/A変換を行うことによって原音に忠実なアナログ信号を得ることができます。
ディスクリート化の大きなメリットとして、MMM-Streamをデジタル基板に、MMM-Conversionをアナログ基板にレイアウトできることが挙げられます。その間にデジタル・アイソレーション回路「コンプリート・アイソレーション・システム」を挿入することにより、デジタル/アナログステージの完全な分離を実現し、高周波ノイズによる音質への悪影響を排除しました。さらに、ディスクリートDACでは、ICにパッケージングされたDACでは不可能なパーツの選定も自由に行うことができます。例えばSA-12ではMMM-Conversion出力部の精密メルフ抵抗やマイカコンデンサーなど、高品位なパーツを多数採用し大幅な音質向上を実現しています。